クズミンスカス解雇
売買ならずバイバイ。
クズ解雇。
字面がひどい。
本音を言えばもうちょっとプレイを見たい、的なことを言った傍から。
何なんでしょう、この消化不良感。クズミンスカスについては、好感度は高かったけど実力的にチームの再建の中心になれるかっていったら疑問な選手で、年齢も年齢だから大きな戦力というより賢く生き抜いて貢献してくれたら、くらいに思ってた。それがまさかあっさり解雇とはね…。
先日からベイカーとドットソンはGリーグでプレイしてたのにクズミンスカスは行かないの?と気になってたけど、トレードがダメならWaiveは既定路線だったのかもね。こうなってくるとエルナンゴメスは大丈夫なのか怖い…。そして帰ってくるノアは一体ニックスに何をもたらしてくれるのか。混乱か、知性か、とっておきの飛び道具か。飛び道具はないか。
さて、クズミンスカスがどういう選手だったか、あらためて振り返ってみる。
クズミンスカスは、プロキャリア7年の選手で、過去リトアニアリーグのシャウレイ、ジャルギリス、スペインリーグのマラガに所属。通算221試合に出場し、平均8.3得点、2.9リバウンドを記録している。リトアニアリーグでは、過去4度(2010、2011、2012、2013)オールスターに選出された。
http://www.nba.co.jp/nba/knicks-signed-mindaugas-kuzminskas/13tgojwqbvh1s184wzwe4pa12v
は〜。今更ながらリトアニアではオールスターに4年連続4回。それも2010年からってことは21歳からかな。21からオールスター。すごいね。わりとハンサムだし、祖国リトアニアでは大スターだったんだろうね。
Wikipediaによると、プロキャリアはリトアニアでスタートしてるけど21歳の頃にNBAドラフトに参加した経験があるらしい。しかしどこからも声はかからず。そこから5年経って念願のNBA入り。それも低迷してるとはいえ大都市の人気チーム、ニックスに。どんな思いだっただろうね。そういえば美人の彼女がいたよな。リトアニアから付き合ってた人かな。一緒にニューヨークに引っ越したのか?
と思って「kuzminskas marriage」でググったらすぐにこんな記事が見つかった。
いやー。幸せの絶頂。ヴィリニュス※1の田舎町で長年付き合った彼女(美人)とミンダウガス王の戴冠式の日※2に結婚って?どんだけルサンチマン煽れば気が済むんだこのリア充は。
※1 ヴィリニュスはリトアニアの首都。旧市街は世界遺産にも登録されており、古式ゆかしい風景の残る素敵な街です。
※2 これを書きながら初めて知りましたが「ミンダウガス」ってリトアニアの国王の名なんですね。初代リトアニア大公にしてリトアニア唯一の国王。謎多き人物らしくなかなか興味深い。ミンダウガスの名を持つクズは王の系譜を持つのか、それとも単によくある名前なのか。
7月、死亡フラグが疑われるレベルで幸福感の溢れる結婚式を上げたが、9月にはユーロ選手権で活躍してる。これで心身ともに充実しないわけがない。今NBAでプレイしなきゃいつやる、くらいの気持ちだったと思う。
10月、ついにNBAが開幕した。フィル・ジャクソン、メロはチームを去った。私生活は新たなステージへ移り、チームは再建モードに入った。しかしクズに与えられる役割はなかった。
11月、チームは思った以上に勝ってる。新たに契約した選手たちは既にチームになくてはならない存在と化した。しかしクズにプレイタイムはない。ニューヨークにクズの居場所はなかった。
振り返ると落差がすごい。幸福と不幸が完全にスイッチしてしまった。やっぱり結婚式はフラグだったんだ。
プロ入り前の経歴はわからないけど、恐らくクズミンスカスは苦労人っていうタイプではないかと。どちらかというとエリートで、家柄も裕福な層に属してそう(注:妄想)。何日か前のインタビューで自身の起用について不満を述べてたけど、あの発言に挫折慣れしてない感を感じ取った人は少なくなさそう。今回の解雇はザ・挫折だけど、美人の彼女と共に挫けず頑張って欲しい。どこか拾ってくれるチームはあるだろうし、NBAでもまだプレイするチャンスがあるかもしれない。戦術とマッチしたら活躍できるだけの能力はあるはず。頑張れ。
とりあえず、バイバイ。お疲れ様でした。
現地11/11のSAC戦にて